製造業の売上原価 : 独立起業 脱サラからの個人事業

製造業の売上原価

製造業の売上原価は、小売業・卸売業とは違った方法で計算されます。
製造業の売上原価が面倒なところは、年末の棚卸資産が、製品、仕掛け品、原材料の3種類に分類され、製品と仕掛け品の価額に人件費と経費を入れなくてはなりません。

製造業の売上原価の計算は、大まかに4つの段階があります。
第一の段階は、年初の原材料棚卸高にその年の原材料仕入高をプラスして、年末の原材料棚卸高をマイナスして、原材料費を出します。
第二の段階は、先の原材料費に労務費をプラスして、さらに製造経費をプラスして、本年中の総製造業費を出します。
第三の段階は、本年中の総製造業費に年初の仕掛品棚卸高をプラスして、年末の仕掛品棚卸高をマイナスして、本年中の製品製造原価を出します。
第四の段階は、先の本年中の製品製造原価に年初の製品棚卸高をプラスして、年末の製品棚棚卸高をマイナスして、最後にその年の売上原価を出します。

製造業は、製造の過程で、副産物や仕損じ品、作業の屑など販売できないものが出ますが、これらも別に計算しなくてはなりません。
評価方法はひとつですが、商品、仕掛品、原材料、副産物、仕損じ品、作業屑別ことに選ぶことができます。

労務費とは、工員の賃金や福利厚生費などです。
製造経費とは、製造のために出費した外注工賃、電力費、水道光熱費、修繕費、原価償却費などです。