中古車販売店 : 独立開業の業種選び

中古車販売店という起業方法

中古車販売は、流通、業態、販売チャネルといった業界の本質的な部分で継続的に変革が進められ、加えてインターネットの普及は、中古車市場の変容と進展をさらに加速させています。

中古車は、明確に商品価値を評価する基準が曖昧で、専門的な知識や経験を必要とします。
同じ中古車でも業者の質によって査定評価に差異が生じ、手数料や諸費用を含め、果たして商品が適正価格なのかといった不安を消費者に抱かせます。

中古車販売業は、一見外部からは閉鎖的と感じられていましたが、中古車市場が大きくなるにつれて、不透明なイメージを払拭する気運が業界内で起こりました。
中古車取引は古物商と同じ業界特性を持っていますが、そのままでは市場の大きさに馴染みません。

中古車の査定評価に一定の基準を設けてシステム化し、査定のバラつきを減らすことで信頼性を高めました。
また、諸費用の詳細を明確に提示することで消費者の不安を和らげることができました。こうした一連の改善策は結果として、広告を展開する上でイメージ訴求の柱となり、販売促進のための有効なアイテムとなりました。

中古車専門情報誌が長年この業界に寄与したことは明らかですが、市場の拡大とともに中古車の流通段階で大きな転換が起こりました。
衛星通信やインターネットを活用した大規模なオークションによって、巨大な中古車卸売市場が生まれ、全国どこにいても業者間取引(一定の審査基準を満たし適格と判断された業者)が可能になりました。
これによって買取専門店が飛躍的に増えたことは言うまでもありません。

販売チャネルでは、新聞社やテレビ局などマスメディア主催で複数の中古車販売店による大型展示会場が運営され、一方でオークション代行を主たる業務とする無店舗中古車販売業者が登場するなど業態は様々です。
買取から販売まで保障や保険などを含めてパッケージ化され、ネットワーク化されたフランチャイズ加盟店も全国に広がっています。
インターネットオークションは、個人対個人、個人対企業の取引に誰でも容易に参加できます。

独立系の中古車販売店は、消費者の来店を意識した店舗づくりや車種・客層を絞り込んだ明快な販売コンセプトを打ち出すなど差別化を図っています。
ディーラー系販売店では、売り場面積を増やしたり、メーカーとしてのブランドを活かすなど中古車市場へ積極的に参入しています。
市場の拡大は需要なくしてはありえませんが、中古車市場という固有の市場を新車市場に匹敵するまでに成長させた中古車販売業者の迅速な事業展開は、需要を活性化させたことは明らかです。

参入障壁が低くなった中古車業界は、異業種からの参入によって競争の激化が予想されます。
効率とスピードが求められる大きな市場では、足枷となる古物商の業種特性は弱められますが、店舗においては古物商としての顔は失われることはありません。
むしろ店舗では、積極的に古物商としての魅力が発揮されなくてはなりません。
商品価値を見抜く力は、商品価値を創造する力も兼ね備えています。
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