美容室 : 独立開業の業種選び

美容師は、今なお人気の職種の一つです。
決して収入が良いわけではなく、体力も必要とし、接客にはかなり神経を使い、技術だけでなく流行に敏感で美的センスを磨かなくてはなりません。
でも今、美容界は輝いています。

大都市部でのイメージ戦略は、店づくりにその多くを反映させています。
店舗デザイナーや施工業者、美容機器メーカーの業界への協力と支援があったことはいうまでもありませんが、市場に対する明確なコンセプトが無ければ、ただのおしゃれな店で終わっていたでしょう。

美容室の開業は年間の出店数が10,000店を越える勢いで増えていて、都市部はすでに飽和状態になっています。
美容室の商圏は小さく、繁華街、オフィス街、駅周辺、住宅街など限られた場所に集中します。
過剰出店傾向にあるこうした場所では、比較的若い経営者が多く、それぞれ特色を前面に打ち出して日々熱い競争が続けられています。

美容師の数は、専門学校の数が増えたことに加えて人気の職種ということもあり、美容師の増加率は2000年から2004年にかけて美容室の伸び率の約2.5〜3倍の勢いで毎年増えています。
理容・美容師専門の人材派遣会社を見かけるようになったのもこの頃からです。
都市部でのこうした人材市場が生まれた背景には、人件費の削減があげられますが、優秀な人材を確保したいという経営者の要望が高まったことにあります。

この業界は顧客のサービスに対する価値判断が極めて知覚的で、一度不快に感じると再来店は無く、商圏が小さいだけに口コミによる評判が店舗運営を大きく左右します。
人材育成と暖簾わけによる新規出店が主流となっているのも、こうした顧客リスクを軽減するために大きくな役割を果たしています。
業界固有の暖簾わけを長期的な顧客関係を築くためのシステムとして機能させることは、コンビニエンスストアのような過度の顧客争奪戦を回避するためには必要かもしれません。

人が最大の資源であるこの業界にあっては、優れた美容師を排出し続けることこそ、今のこの勢いを衰えさせない最強のプロモーション戦略といえるでしょう。　サービス業のフランチャイズ情報を見てみる