煮沸消毒 : 美容師への道

煮沸消毒

煮沸消毒は、沸騰した熱湯によって殺菌する方法です。

芽胞は熱に強いが、これ以外のチフス菌、ブドウ菌、結核菌などの栄養型の細菌やウイルスは、70℃以上の湿熱で数分間作用させると死滅します。
煮沸消毒は、特別な器具がなくても比較的簡単にできます。

鍋などでも間に合いますが、通常はシンメルブッシュの消毒器を用います。
以前は、病院などではこの消毒器を用いてメス、注射器などの器具を煮沸消毒していました。

煮沸消毒は、理容師法施行規則・美容師法施行規則で定められるように、煮沸後２分間以上の煮沸すれば十分に消毒の目的を達成できます。
煮沸水中（又は、温湯中）に１０分以上浸けることは、煮沸消毒とはいいません。

煮沸消毒を行うさいに特に注意がいることは、被消毒物をよく湯の中に浸すことです。
金属製の器具は沸騰してから入れるほうが良いです。
刃物類は、高い温度で繰り返し加熱すると切れ味に多少変化が見られます。

また、炭酸ナトリウムを水に１〜2％の割合で加えておくと、金属のさび止めの効果もあります。

煮沸消毒を行うさいの消毒時間は、沸騰してから計ります。

消毒が終わったら、被消毒物はすぐに湯の中から取り出して乾燥させます。

煮沸消毒は、作用時間が短いからといって、蒸気消毒より効果が少ないということはありません。